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骨董初心者の知識・古伊万里って何?-いつまでを言うの?

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藍柿右衛門様式菖蒲文ぐい飲み

骨董に興味をお持ちのあなたは、古伊万里という言葉は何度となくお聞きになったことがお有りだと思います。

 

さて、この古伊万里という言葉は、どのようなものを挿しているのでしょうか?

 

伊万里焼は江戸の初期に始まって、現代もなお焼かれています。その中で、古伊万里と呼ばれるのはどの時代のものでしょうか?

 

最も短く定義すると、江戸の初期に初期伊万里ができ、江戸の前期に古九谷様式が出来てきます。その後、柿右衛門様式が確立し、古伊万里様式と呼ばれる形が出来てきます。ここまでを古伊万里というのだという定義になります。

 

この定義の特徴は、初期から盛期にかけて、技術が向上する時代を古伊万里と呼ぶという、格調を重んじた定義の仕方になります。

 

その後、江戸の後期になると、次第に、一般庶民にも磁器が普及して、生産量が増加します。それに伴い、質的には柿右衛門様式や古伊万里様式よりは劣ったものが出てきます。この時期、江戸の後期から幕末も含めて、古伊万里と呼ぶ定義の仕方も一般的です。

 

その後、明治になると、印判が普及し、染付けも呉須から、人工のコバルトを使ったベロ藍と呼ばれる、鮮明な青色に変わってきます。この時期を、古伊万里に含めることは、あまり無いようです。

 

ですから、古伊万里といった時には、江戸の中期までの盛期伊万里までを指す時と、幕末を含めた江戸期全体を含めた場合があるということになります。

 

あなたも、このことは覚えておきましょう。そして、古伊万里をどっちの意味で使っているかを注意していると、さらに、骨董や古伊万里への興味も増すのではないでしょうか。