骨董を楽しむには、多少の知識が必要です。私自身万年初心者ですので、難しいことはわかりませんが、知っていることから、役に立ちそうな話題を選んでお伝えしたいと思います。動画を中心にしたわかりやすいものとなりますよう心掛けています。どうぞ、お楽しみください。
私は小学生のころから、骨董に興味を持っていました。そんな私に父は、お前は将来土瓶堀でもするんじゃないかと言ったものです。この土器を購入した時には、そんな言葉を思い出しました。そして、古いものを好む私が、向かうところに辿り着いたという思いがあったんです。父の予言が当たったような。 身近に置いてみると、土臭さや焦げ臭さの臭いもまた魅力です。そして、無造作に練り上げて焼いた、素朴さの中に、色の変化
骨董を選ぶときには、その物自体に向き合い、選びたいものです。しかし、この小皿を選んだのは、むしろ、古九谷という名称や、予算内であるという価格からでした。骨董選びの王道を外れた、最悪の選び方ではないでしょうか。それでも、二十年近く、この小皿を身近に置いて楽しんでいます。今なら、当時よりも手頃に購入できたかもしれませんが、後悔はありません。 しっかりしたものを選べば、長く楽しめます。古九谷の色絵
骨董を選ぶときに、特に伊万里では、絵柄を基準にすることが多いでしょう。簡単に言えば、好きな絵柄を気楽に選んで楽しめばよいのです。何も難しいことを考える必要はありません。 骨董入門に好まれるのも、そんな気やすさでしょう。私がこの蕎麦猪口を選んだのも、図柄からです。これほど思い切り胸を張って上向いてさえずる鳥は、見たことがありません。
焼き物には釉をかけたものと、かけてないものがあります。磁器は全て釉がかけてあると考えていいですが、陶器には釉のかかってないもの、釉をかけたもの、そして、今回ご紹介するように、意図して釉をかけてはいないが、自然にかかったものがあります。 山茶碗は中世に東海地方の窯場で焼かれたものです。素朴で釉はかかっていません。従って、自然にかかった釉薬が、人の意図とはあまり関係なく、美を表現しています。その
骨董の楽しみの中で、桃山の陶器は憧れのものだと思います。私も、志野を手にできるとは、思いませんでした。今回ご紹介するものは、自慢のものの一つです。 志野は、桃山から江戸の初期に美濃で焼かれた、日本初の白い焼き物です。白い釉薬のもっこりとした感じや、その下に垣間見える鉄絵の淡い味わい、もぐさ土と呼ばれる柔らかい土味を楽しみます。 桃山の志野で抹茶椀として作られたものは、国宝をはじめとして
あなたが骨董初心者でも、織部焼という言葉は、聞いたことがおありでしょう。 織部焼は桃山時代に、古田織部の好みを取り入れて、美濃で焼かれた陶器です。 ここにご紹介するものは、織部の香合です。織部釉と呼ばれる緑色の釉の発色も見事で、小品ですが、存在感があります。 あなたも、この香合には、魅力を感じると思います。織部のものを見つけたら、その造形や色彩を、堪能しましょう。しかし、織部