骨董を楽しむには、多少の知識が必要です。私自身万年初心者ですので、難しいことはわかりませんが、知っていることから、役に立ちそうな話題を選んでお伝えしたいと思います。動画を中心にしたわかりやすいものとなりますよう心掛けています。どうぞ、お楽しみください。
[caption id="attachment_300" align="alignright" width="150"] 古九谷色絵葡萄文小皿[/caption] 骨董に興味を持ちある程度知識のある方なら、古九谷が、伊万里で焼かれたものの可能性が高いということは、ご存じだろうと思います。 しかし、全くの初心者の方は、九谷つまり石川県で焼かれたものと思っておられる方もいらっしゃるでしょう。 私
陶磁器、焼き窯から出て使い始めてからできたものをキズとして扱います。焼く前にも、へこんだりしますし、焼いている過程でも、何かが降りかかったり、横の器物が引っ付いてきたりしますが、それらでできたものは、キズとは別に扱います。それらを総称して、窯キズというのです。 窯キズはキズではないと言っても、欠点にはなりますので、時には大きく価格に反映することもあります。しかし、今回のような高台のごく小さな
骨董は飾るだけでは、楽しさは限られます。特に古伊万里は使わないとその魅力は十分には味わえないのではないでしょうか。コーヒーを飲むときには、カップ&ソーサーかマグカップか、とにかく持ち手のあるカップで飲みますが、古伊万里のころ茶碗も十分使えます。 古伊万里の輸出用のカップ&ソーサーは小さなデミタスカップに小皿が付いてますが、カップには取っ手は付いていません。ですから、取っ手がなくても構わないの
蕎麦猪口はいろんな絵柄があり、形も愛嬌があっていいものですが、案外使いにくいところがあります。その名の通り、ざるそばのつゆを付けるのに使おうと思うと、かなり大ぶりなものでないとつけにくいです。本来は向付として使われたと言われています。 しかし、今回のような小振りな蕎麦猪口ですと、ぐい飲みに使えます。この蕎麦猪口はちょうどそんな大きさのものです。草なのか垣根なのか、伊万里の蕎麦猪口では、長く描
この小皿は、傷みのひどいものですが、そのおかげで手頃な値段で、私のもとにやってきたものです。色絵は染付に比べると、使いにくい所があります。どうしても、色絵がこすれやすいのが気遣いなところです。今回は油付けの魚を盛ってみました。後の洗浄を考えると、油ものはためらいたくなりますが、この程度だと、お湯に洗剤で、軽く手で洗えば大丈夫でしょう。 染付けほど気楽には行きませんが、気を付ければ、色絵磁器も
染付けの藍にイチゴの赤を合わせてみました。どうでしょうか?中皿はこんな風になんにでも使える使いやすさが魅力です。 果物を盛る時にも、好みの器を使えると楽しいものです。あなたも、いろいろに使える中皿を見つけて、いろいろに使って、いろいろに楽しみましょう。
柿右衛門というと華麗でありながら、上品な色絵を思い浮かべる方が多いと思います。骨董好きな方には、すでにご存じと思いますが、藍柿右衛門と呼ばれる、上手の染付もあります。今回はそんな染付けの5寸皿を、つまみをのせるのに使ってみました。色絵のものは、使うのに気を遣いますが、染付なら気軽に使えます。藍柿右衛門ですから、素地も絵付けや造形も完成された美しさがあります。身近で使えるというのは、なんと贅沢なこと
何も餃子を古伊万里で食べることもないのですが、使って楽しみたい私にとっては、使うチャンスです。特にここでお伝えしたいことは、このような油気の強いものでも、伊万里などの染付磁器なら、比較的安心して使えるということです。というのは、染付磁器は堅牢で染付けは釉薬の下に施されているので、つまり、釉薬にしっかり覆われているので、汚れがしみる心配が少ないのです。そして、洗剤を付けて、スポンジでゴシゴシやっても
骨董を楽しむための知識です。磁器を装飾する最も基本的な技法が染付けです。ここでご紹介するように、普段から目にして慣れ親しんだものでしょう。青色一色で、図柄が描かれています。呉須という天然の染料を塗って焼くと、青く発色します。幕末から明治になると、人工のコバルトが使われ、江戸期とはまた異なる趣になります。 釉の下に描かれますので、多少強く洗っても、こすれて薄れることはありません。したがって、染
骨董を選ぶときには、その物自体に向き合い、選びたいものです。しかし、この小皿を選んだのは、むしろ、古九谷という名称や、予算内であるという価格からでした。骨董選びの王道を外れた、最悪の選び方ではないでしょうか。それでも、二十年近く、この小皿を身近に置いて楽しんでいます。今なら、当時よりも手頃に購入できたかもしれませんが、後悔はありません。 しっかりしたものを選べば、長く楽しめます。古九谷の色絵