骨董を楽しむには、多少の知識が必要です。私自身万年初心者ですので、難しいことはわかりませんが、知っていることから、役に立ちそうな話題を選んでお伝えしたいと思います。動画を中心にしたわかりやすいものとなりますよう心掛けています。どうぞ、お楽しみください。
骨董を選ぶときに、何が決め手になるのか?それは、その人その人の、骨董に対する思いを反映するものと思います。 この蓋茶碗は、花に蝙蝠の図もありふれてはいません。蝙蝠は中国では、吉祥文つまり縁起の良い図柄のようです。しかし、私が選んだ決め手は、見込みと蓋裏の洋犬の図です。蓋を開けると、全く違った図が現れる驚きが、まさに骨董に思えたのです。 いかがでしょうか?この茶碗の魅力が、あなたにも
骨董には初心者でも知っておきたい知識があります。その一つ、焼き物の基本的な欠点となる、ニュウについてお伝えします。ニュウというのは、簡単に言うとヒビです。陶器に入るニュウは比較的寛容に見られます。逆に磁器のニュウは、決定的な欠点になることも少なくありません。それは、一つには陶器の方が、磁器よりは柔らかいことが多く、ニュウが入りやすいという理由があります。そのため、ニュウ以外のきずでも、陶器ではあま
骨董の知識として、キズとしては扱われないキズ、降りものについてお伝えします。窯キズは窯から出される前にできた、欠点を言います。窯キズの一つ、降りものは、窯の中で焼いてきる過程で、窯の天井の一部などが崩れて落ちてきたものです。陶器においては、むしろ景色として珍重されることもあります。しかし、ここでご紹介した古染付などの磁器においては、多少なりとも欠点とされるでしょう。 特に、古伊万里の柿右衛門
李朝の良さの一つに、使っていると育ってくることがあります。それで、李朝が欲しかった。その時に出会ったのが、この盃です。迷うことなく購入しました。購入して使ってみると、さらに、好きになりました。整った形、バランスのいい重さ。さらに、李朝の特徴である、使うほどに味わいを深める景色。これらは、手元に持たないと体験できないものです。 いかがでしたか?あなたも、李朝の魅力を感じていただけたでし
骨董を選ぶときに、特に伊万里では、絵柄を基準にすることが多いでしょう。簡単に言えば、好きな絵柄を気楽に選んで楽しめばよいのです。何も難しいことを考える必要はありません。 骨董入門に好まれるのも、そんな気やすさでしょう。私がこの蕎麦猪口を選んだのも、図柄からです。これほど思い切り胸を張って上向いてさえずる鳥は、見たことがありません。
古箪笥の中には、大小さまざまなものがあります。安いものから、高いものまで、価格的にも様々です。この箪笥は、ごく安価なものです。まず、無垢の板ではなく、張物を使っているので手頃なのでしょう。しかし、使って楽しむ骨董としては、面白いものだと思います。
骨董を楽しむときに、箱は大きな意味を持ちます。それは、そのものの歴史を表すものでもあるのです。
骨董の世界では、その物自体の他に、それを覆う外側の仕覆や箱、さらにその外側を覆う風呂敷も大切にします。そこには、そのものが伝わってきた歴史があるからです。 さて、今回ご紹介するのは、李朝の彫刷毛目の徳利の外側です。この徳利は大好きで自慢の一品ですが、箱はちょっと疑問符が付きます。徳利の高さに対して、ほんのちょとですが、低いんです。布でしっかり包むと、蓋がつっかえてしまいます。 ですから
焼き物には釉をかけたものと、かけてないものがあります。磁器は全て釉がかけてあると考えていいですが、陶器には釉のかかってないもの、釉をかけたもの、そして、今回ご紹介するように、意図して釉をかけてはいないが、自然にかかったものがあります。 山茶碗は中世に東海地方の窯場で焼かれたものです。素朴で釉はかかっていません。従って、自然にかかった釉薬が、人の意図とはあまり関係なく、美を表現しています。その
骨董、古美術、古道具と同じような意味の言葉があります。これらはどう使い分けるのでしょうか? 骨董にはもともとは、雑多で価値のないものというような意味があったようです。ですから、骨董集めには物好きという印象があると思います。 それに対して、古美術には古い価値のある美術品という意味が、元々あるのではないでしょうか。 古道具はどうでしょう。中古の道具ですから、ある意